相続のために音信不通の親族・相続人を探したい ― 子ども・いとこ・兄弟姉妹などの所在確認
「亡くなった家族の相続手続きのために、音信不通の親族を探さなければならない」というご相談が増えています。
子ども・いとこ・兄弟姉妹など、相続人となる可能性がある親族の居場所が分からないと、遺産分割や不動産の名義変更などが進まないことがあります。
東京総合興信所 人探し専門チームでは、「争いを避け、できるだけ穏やかに相続を進めたい」という思いに寄り添いながら、
相続人となる親族の所在確認と、必要に応じた連絡の橋渡しをお手伝いしています。

ご相談の背景とご家族のお気持ち
ご相談くださったのは、都内にお住まいの60代の女性でした。
一人暮らしをしていたお兄様が亡くなり、自宅や預貯金の相続手続きを進める必要が出てきたのですが、
生前、「昔、生き別れた子どもがいるかもしれない」と聞いたことがあるものの、詳しい連絡先が分からないままになっていたそうです。
また、遠い親戚としていとこにあたる可能性のある方々もいるようなのですが、
長いあいだ交流がなく、今どこに住んでいるのかが分からない状態でした。
相続手続きの相談をした司法書士の先生からも、
「可能であれば、相続人にあたるかもしれない親族の所在を確認した方がよい」と言われ、
どうしたらよいか分からず、当所にご相談いただきました。
ご依頼者は、「財産をめぐって争いごとにしたくない」というお気持ちが強く、
「法的な手続きのためとはいえ、探された側が嫌な気持ちにならないだろうか」と、とても気にしていらっしゃいました。
そこで私たちは、相続手続きに必要な情報を整理しながら、相手の生活と気持ちにも配慮するという方針で、調査を進めることにしました。
むずかしかった点と、その向き合い方
①「親族のつながり」が複雑で、範囲が広い
今回のケースでは、婚姻歴や戸籍の変動があり、相続人となる可能性のある親族の範囲が広がっていました。
まずは、戸籍に詳しい専門家と連携しながら、法律上の相続人になり得る人の範囲を整理しました。
② 音信不通の親族が多く、情報が古い
昔の住所・電話番号・職業などは分かるものの、何十年も前の情報で止まっている方がほとんどでした。
私たちは、当時の住所や職場の情報から、少しずつ今につながる線をたどることから始めました。
③ 相手に不信感を与えない連絡の仕方
「突然『相続がからむ話です』と言われても警戒されるのではないか」と、ご依頼者は心配されていました。
そこで私たちは、いきなり詳細な話をするのではなく、まずは
「亡くなった方との関係を確認したい」という段階から丁寧にお伝えし、
そのうえで相手の様子を見ながら、相続の話にふれていく流れを設計しました。
相続人となる親族を探す具体的な進め方
1. ご家族からの聞き取りと資料の整理
まずは、ご依頼者から、これまでの家族関係の流れをゆっくり聞かせていただきました。
・いつ頃、どの地域に住んでいたか
・婚姻や離婚の有無
・噂として聞いていた「子ども」の存在 など
さらに、古い手帳・年賀状・住所録などの資料も、一緒に整理していきました。
2. データ調査による候補の洗い出し
整理した情報をもとに、氏名・生年月日・過去の住所などからデータ調査を行いました。
ここでは、戸籍や法律の手続きそのものは司法書士や弁護士などの専門家が担当しますが、
私たちは、実際に「どこで生活しているのか」を探す人探しの専門チームとして、所在の候補を絞り込んでいきます。
3. 現地での所在確認
候補となる住所が見えてきた段階で、人探しに慣れたスタッフが現地での確認を行いました。
近隣の方に迷惑をかけないよう配慮しながら、静かに生活の様子をたどる形で作業を進めます。
必要に応じて、表札や郵便受けの名前などの確認も行い、慎重に裏付けを取りました。
4. 相手の気持ちに配慮した連絡
所在がほぼ特定できたあと、いきなり「相続の話です」と持ち出すことはしません。
まずは書面や電話で、
「亡くなった方とのご関係を確認したいこと」
「相続の可能性があるため、お話をうかがいたいこと」
を、できるだけ分かりやすく、穏やかな言葉でお伝えしました。
5. ご依頼者への報告と、専門家への引き継ぎ
相続人となる可能性のある親族の所在が確認できた段階で、
ご依頼者と司法書士の先生に、整理した情報をまとめてご報告しました。
その後の法的な手続きは、司法書士や弁護士などの専門家と連携して進めていく流れになります。
6. 関係がぎくしゃくしないための配慮
相続の話は、ときに誤解や不信感を生みやすいデリケートな話題です。
私たちは、ご依頼者と相手側の双方にとって、できるだけ穏やかな着地点になるよう、
言葉の選び方や伝える順番などについてもご相談に乗りながら進めました。
所在が分かったときの様子
調査の結果、亡くなったお兄様の「生き別れた可能性のある子ども」と思われる方、および
相続人となる可能性のあるいとこ数名の所在が確認できました。
まずは、ご依頼者と司法書士の先生に、分かった事実を整理してご報告しました。
そのうえで、相手方へは、
「亡くなった方とのご関係をおうかがいしたいこと」
「相続に関わる可能性があること」
を、丁寧な文面でお伝えし、返答を待ちました。
はじめは驚いた様子の方もいらっしゃいましたが、
「一度、専門家の先生も交えて話を聞いてみたい」と応じてくださる方も現れ、
結果として、大きな争いには発展することなく、相続の話し合いを進める場が持てるようになりました。
相続手続きとその後の関係づくり
相続手続きそのものは、司法書士や弁護士などの専門家が中心となって進めていきましたが、
「どこにいるのか分からなかった親族の所在がはっきりしたこと」で、ご依頼者の大きな不安は一つ解消されました。
また、相続の話し合いをきっかけに、長い間会っていなかった親族同士が近況を伝え合う場にもなり、
「こんな形ではあったけれど、家族のつながりを見直すきっかけになった」とおっしゃっていました。
ご依頼者の声
「相続のためとはいえ、できるだけ穏やかにすませたかったので助かりました」
相続の問題は、できれば関わりたくないという気持ちもありました。
ただ、きちんと手続きをしておかないと、残された家や預貯金がそのままになってしまう不安もありました。
自分たちだけでは相続人となる親族を探すことができず、困り果てていたところ、東京総合興信所さんに相談しました。
最初の相談では、私たちの話を、否定せずに最後まで聞いてくださり、
「争いにしないための人探し」という考え方を教えていただきました。
その言葉に、とても救われた気持ちになりました。
調査が終わった今は、相続の話も落ち着き、気持ちの整理も少しずつついてきました。
きちんと調べて、相続人になり得る親族に声をかけることができたので、
「やれることはやった」という安心感があります。
同じ状況でお悩みの方へのアドバイス
- 一人で抱え込まない: 相続のことは複雑で、家族だけで考えるには負担が大きいものです。専門家や調査のプロに頼ることで、心の負担が軽くなることがあります。
- 手元の資料をすべて出してみる: 古い住所録・年賀状・手帳・名刺など、思わぬところに大事な手がかりが残っていることがあります。
- 「争いを避けたい」という気持ちを大切に: 相続人を探す目的は、争うためではなく、きちんと話し合うためだという原点を忘れないようにしましょう。
- 相続の専門家と連携する: 調査だけではなく、その後の手続きまで見据えて、司法書士・弁護士などの専門家と連携すると、流れがスムーズになります。
- 「今すぐ結論を出さない」と決める: まずは所在確認だけ行い、その後の話し合いのペースや方法は、状況を見ながら決めても大丈夫です。
よくある質問
Q. 相続人になりそうな親族が本当にいるかどうかも分かりません。それでも相談できますか?
はい、ご相談いただけます。
まずは「そのような話を聞いたことがある」という段階から、一緒に整理していきます。
戸籍の取り扱いについては、司法書士や弁護士などの専門家と連携しながら進めていくことも可能です。
Q. 探された側が不信感を持たないか心配です。
相続の話は警戒されやすいテーマですので、連絡の仕方や言葉の選び方には十分に配慮します。
いきなり詳しい金額の話などをするのではなく、
まずは「亡くなった方とのご関係を確認したい」という入り方から丁寧に進めていきます。
Q. 海外に住んでいる可能性がある親族でも対応できますか?
ケースによって難しさは変わりますが、可能な範囲での調査はお受けしています。
どこまで対応できるかは、手がかりや国・地域によって異なりますので、まずは状況をお聞かせください。
Q. 費用がどのくらいかかるか不安です。
手がかりの量や相続人候補の人数、調査範囲によって費用は変わります。
当所では、事前に内容を伺ったうえで、おおよその費用と進め方をご説明し、
ご納得いただいた場合のみご契約となります。
下の「費用の目安と料金システム」も参考にしてください。
費用の目安と料金システム
東京総合興信所の人探しは、「まずは負担をおさえて、現状を知りたい」という方のために、
データ調査のみのプランと、着手金+成功報酬のプランをご用意しています。
相続人となる親族探しでも、状況に合わせて無理のない形で始められます。
データ調査のみの場合
名前(漢字フルネーム)や、生年月日・過去の住所などの基本情報から、データ上の所在確認のみを行うプランです。
まずは大まかな所在や生活拠点を知りたい方に向いています。
調査費用の目安:80,000円〜(税込)
※対象人数・手がかりの量・難易度により変動します。詳しくはご相談ください。
着手金
10万円〜15万円
対象人数や手がかりの量、調査範囲(国内・一部海外を含むかなど)に応じて決定します。
ご負担をおさえながら、調査をスタートできるように配慮いたします。
成功報酬
15万円〜30万円(内容に応じて)
発見・所在確認ができた場合にお願いする費用です。
対象人数、調査の難易度、かかった期間などにより、個別にお見積りいたします。
連絡サポート・橋渡し
別途(内容に応じて)
相続人候補の方への連絡方法のご相談、文面のアドバイス、
必要に応じた連絡の橋渡しなどは、内容に応じて別途ご提案いたします。
モデルケース:相続人となる可能性のある子ども・いとこなどの所在確認
- 手がかり:氏名、生年月日または年齢、おおよその出身地、昔の住所録や年賀状など
- 進め方:ヒアリング→データ調査→所在候補の絞り込み→現地確認→ご報告
- 費用感:着手金10〜15万円+成功報酬15〜30万円(内容に応じて)
- 連絡サポート:必要に応じて別途(文面相談・連絡方法のアドバイス・橋渡し など)
お支払いとご注意
- 着手金はご契約時に、成功報酬は発見・所在確認後にお願いしております。
- ご契約前に、想定される調査内容・期間・費用の目安を分かりやすくご説明いたします。
- 相手のご事情により相続の話し合いに参加されない場合でも、所在確認ができた時点で成功とさせていただくことがあります。
- 費用はご依頼内容・対象人数・状況に応じて変動しますので、まずは無料相談でお気持ちと状況をお聞かせください。
まずは状況をお聞かせください
相続人となる親族探しは、「お金の問題」だけではなく、家族の歴史とも向き合うことになります。
そのため、不安や迷いを感じるのは、ごく自然なことです。
東京総合興信所 人探し専門チームは、全国対応・24時間受付・秘密厳守で、
相続人となる可能性のある親族の所在確認をお手伝いしています。
「こんなことを相談してもいいのだろうか」と迷われている段階でも、どうぞ安心してご相談ください。
一緒に、できるところから整理していきましょう。


