生き別れた家族・親族を探して再会 ― 情報が少なくてもあきらめない人探しの成功事例
さまざまな事情から、家族や親族と生き別れになってしまうことがあります。
「あのときは仕方がなかった」「会う資格はないのかもしれない」と自分を責めながらも、
心のどこかでいつか必ず会いたいという思いを抱えてこられた方は少なくありません。
東京総合興信所 人探し専門チームでは、情報が少ない生き別れのケースでも、できるところから一歩ずつたどり、
再会の場づくりまでサポートした実績があります。ここでは、その一つの事例をご紹介します。

ご相談の背景とお気持ち
ご相談者は70代の女性でした。若い頃、家庭の事情からまだ幼かった弟さんと離れ離れになってしまい、
それ以来、一度も会うことができていないとのことでした。
当時のことを思い出すと、今でも胸が痛み、「弟に悪かった」という気持ちが消えないとお話しされました。
手元に残っている情報は、昔の名字・おおよその住所・親戚の苗字だけ。
「こんな少ない情報で本当に探せるのでしょうか」「弟に迷惑にならないでしょうか」と、
不安と迷いを抱えながら、勇気を出してお問い合わせくださいました。
私たちはまず、責める気持ちではなく、会って伝えたい気持ちを丁寧におうかがいしました。
「謝りたい」「一度だけ顔を見たい」「元気でいてくれたら、それだけでいい」。
そうしたお気持ちをしっかり受け止めたうえで、調査を始めることになりました。
むずかしかった点と、その対策
① 情報が古く、手がかりが少ない
生き別れからすでに数十年が経過しており、当時の住所や名字はそのままでは使えません。
そこで、年代ごとの住所記録・住民の動き・親族の名字を照らし合わせながら、
少しずつ候補を絞り込んでいきました。
② 親族関係が複雑で、戸籍や記録の追い方が難しい
再婚や養子縁組などにより、戸籍の流れが複雑になっているケースでした。
当社では、法令を守りながら確認できる範囲で記録を整理し、
親族のつながりを一本の線として見えるようにしていきました。
③ 相手の生活や気持ちに配慮した連絡方法が必要
いきなり「家族です」と名乗ると、相手を驚かせてしまうおそれがあります。
そこで、まずは当社が間に入り、手紙でのごあいさつから始めました。
相手が受け入れられるかどうかを確かめながら、連絡の段階を決めていきました。
再会までの具体的な進め方
1. 思い出と事情をていねいにヒアリング
いつ頃別れたのか、当時の家族構成、親戚の名前、よく行った場所など、
ご相談者の記憶を一つずつメモにまとめていきました。
「こんなこと話してもいいのかしら」とためらう内容も、決して責めずにお聞きします。
2. データ調査で絞り込み
名字・地域・年代・親族の名字などをもとに、データ調査で候補者を抽出しました。
同姓同名の方も含まれるため、一人ひとり丁寧に裏付けしながら進めます。
3. 現地での聞き込みと生活状況の確認
候補となる地域が絞れた段階で、人探し専門のスタッフが現地調査を行いました。
近隣の方の証言や周辺の情報から、現在の生活環境やご家族の状況を静かに確認していきます。
4. 連絡の順番と伝え方を設計
すぐに電話をするのではなく、最初は手紙で簡単なごあいさつを行い、
「会うかどうかを決めるのは相手の方」という前提のもとで進めました。
手紙の文面は、当社スタッフがご相談者と一緒に考えました。
5. 再会の場所・時間の調整
お互いの負担が少なく、落ち着いて話ができる場所を選びました。
ご依頼者がご高齢であったため、アクセスしやすい駅近くの喫茶店を提案し、
当日はスタッフがそっと近くで見守る形をとりました。
再会の場面(そのときの空気)
再会の場として選んだのは、駅に近い静かな喫茶店でした。
少し早めに到着したご依頼者は、落ち着かない様子で窓の外を眺めておられました。
そこへ、スタッフに付き添われて、弟さんがそっと店内に入ってこられました。
最初の数分は、お互いに何を話していいかわからず、短い言葉しか出ませんでした。
しかし、子どもの頃の思い出や、親の話題が出るにつれて、
少しずつ表情がやわらぎ、自然と会話が続くようになっていきました。
ご依頼者は、ずっと胸の中にあった「謝りたかったこと」を、ゆっくりと言葉にされました。
弟さんは、「そんな昔のことはもういいですよ。元気でいてくれたなら、それで十分です」と笑っておられました。
長い年月を超えて、ようやく交わされたその一言に、ご依頼者の目からは涙がこぼれていました。
再会のあとに起きたこと
再会後は、無理に頻繁な連絡を求めず、年に数回の電話や手紙からゆっくりと関係を育てていくことになりました。
お互いの生活リズムを大切にしながら、少しずつ距離を縮めていく形です。
ご依頼者は、「これでようやく約束が守れた気がします」とおっしゃっていました。
生き別れた家族との再会は、過去の痛みと向き合うことにもつながるため、簡単な決断ではありません。
それでも、「一歩踏み出してよかった」と感じていただけたことが、私たちにとっても大きな励ましになりました。
ご依頼者の声
「ずっと気になっていたことに、やっと区切りがつきました」
こんな年齢になって、今さら探していいのかどうか、とても迷っていました。
それでも、話をきちんと聞いてくださり、「まずはお気持ちから伺います」と言っていただけたことで、
一歩を踏み出すことができました。
弟の元気な姿を見て、胸につかえていたものが少し軽くなったように感じます。
同じように悩む方へのアドバイス
- 当時の事情をそのまま話して大丈夫です:責めることはありません。まずはお気持ちからお聞きします。
- 覚えている範囲で構いません:名字やおおよその住所、親戚の苗字など、少ない情報でも一緒に整理します。
- 会うかどうかは相手の気持ちを最優先:無理に再会を迫らず、段階を踏んで進めます。
- 手紙の文面は一緒に考えます:うまく言葉にできないときも、スタッフがサポートします。
- まずはご相談だけでも大丈夫:今すぐ調査を始めるかどうかは、ゆっくり決めていただいてかまいません。
よくある質問
Q. 生き別れてから何十年も経っていますが、それでも探せますか?
可能性はゼロではありません。
年代ごとの記録や親族のつながりをたどることで、現在の所在につながるケースもあります。
Q. 相手が会いたくないと言った場合はどうなりますか?
相手のご希望を最優先します。
会わない選択になった場合でも、所在がわかったこと自体が心の整理につながることもあります。
Q. 家族の事情が複雑で、話しにくいのですが…
無理に詳しく話していただく必要はありません。
お話しできる範囲から、少しずつ整理していくお手伝いをします。
Q. 費用がどのくらいかかるか心配です。
ご予算や状況に応じて、データ調査のみのご提案(8万円〜)も含め、無理のない計画を一緒に考えます。
くわしくは、下の「費用の目安」の項目をご覧ください。
費用の目安と料金システム
東京総合興信所の人探しは、データ調査のみのプランと、着手金+成功報酬の調査プランを基本としています。
いきなり大きなご負担をお願いするのではなく、できるだけ始めやすい形をご提案しています。
データ調査のみの場合
80,000円〜(税込)
お名前(漢字フルネーム)やわかっている情報をもとに、データ調査のみを行うプランです。
現地調査を行わず、まずは住所や所在の手がかりを知りたい方に向いています。
着手金
10万円〜15万円
現地での確認や聞き込みを含めた本格的な人探しの場合、
手がかりの量や難易度に応じて着手金を決めさせていただきます。
成功報酬
25万円〜35万円(内容に応じて)
発見・所在確認ができた場合にお願いする費用です。
対象の方との関係性、調査の難易度、期間などにより前後しますので、個別お見積りとなります。
再会サポート
別途(内容に応じて)
手紙の文面作成、連絡の順番のご提案、面会場所の選定、当日の立ち会いなど、
再会の場づくりに関するサポートは、内容に応じて別途となります。
モデルケースA:生き別れた親族の所在確認のみ
- 手がかり:昔の名字・おおよその住所・親戚の苗字など
- 調査内容:データ調査中心で現在の所在を確認
- 費用感:データ調査 8万円〜+状況により追加調査
- 再会サポート:ご希望に応じて別途ご案内
モデルケースB:所在確認+再会の場づくりまで
- 手がかり:昔の住所・親族の情報・生き別れの経緯
- 調査内容:データ調査+現地での確認+連絡の段取り
- 費用感:着手金10〜15万円+成功報酬25〜35万円(内容に応じて)
- 再会サポート:手紙の文面作成・面会調整・立ち会いなどを別途ご提案
お支払いとご注意事項
- 着手金はご契約時、成功報酬は発見・所在確認後にお願いしています。
- 相手のご事情により面会に至らない場合でも、所在確認ができた時点で成功とさせていただくことがあります。
- 生き別れの事情が複雑な場合も、まずは内容をうかがったうえで、無理のない計画と費用をご提案します。
- ご予算の希望がある場合は、遠慮なくお知らせください。可能な範囲で調整を検討いたします。
まずはお気持ちをお聞かせください
生き別れた家族や親族の人探しは、過去の事情と向き合うことでもあります。
「今さら探してよいのか」「迷惑ではないか」と悩まれるのは当然のことです。
東京総合興信所 人探し専門チームは、責めることなく、寄り添う姿勢でお話をうかがいます。
全国対応・24時間受付・秘密厳守で、どうぞ安心してご相談ください。


